ワクワク脳
🐶 犬は「好きなもの」を見たとき、顔に変化が現れる ― 報酬刺激に対する犬の表情変化を調べた研究から ―
こんにちは。
にいがたペット行動クリニックです 🐾
犬は、しっぽや体の動きだけでなく、
顔のわずかな変化にも多くの情報を含んでいます。
今回は、
犬が「好きなもの(報酬刺激)」を見たときに、どのような表情変化が現れるのかを調べた研究をご紹介しながら、
行動診療の視点で、日常に役立つ「表情の見方」についてお伝えします。
🔬 東京大学などの研究で調べられたこと
東京大学大学院と動物眼科専門病院の研究グループは、
飼い主さんが自宅で実施できる簡便な行動試験を用いて、
犬の表情変化を客観的に評価しました。
実験方法
方法はとてもシンプルです。
🐾
・犬に「おすわり」「待て」をしてもらったあと
・次の3つの条件を提示
① 犬にとって好きな食べ物
② 犬にとって好きなおもちゃ
③ 何も提示しない条件(対照)
それぞれの条件で、
犬の顔を1分間、スマートフォンで撮影しました 📱
撮影された映像は、
DogFACS(Dog Facial Action Coding System)
という、犬の表情を客観的に評価する国際的な手法を用いて解析されています。
😊 好きな刺激を見たときに増えた表情変化
その結果、
犬が好きな食べ物やおもちゃを見たときに、特定の顔の動きが有意に増えることが分かりました。
主に観察されたのは、次のような変化です。
✔ 唇がわずかに開く
✔ あごが下がる
✔ 舌が少し見える
✔ 耳の位置が変化する
これらは、
報酬刺激が提示された条件で頻繁に観察された表情変化です。
※重要な点として、
この研究では
「犬がどの感情を感じているか(うれしい・楽しい等)」
を直接測定・断定しているわけではありません。
あくまで、
特定の刺激に対して、特定の表情変化が生じやすい
ということが示されています。
*イメージです

👀 オスとメスで見られた違い
さらにこの研究では、
性別による表情変化の違いも分析されています。
🐶 オスの犬では
・唇なめ
・鼻なめ
・上唇の挙上や鼻のしわ寄せ
といった動きが比較的多く見られました。
🩷 メスの犬では
・表情変化が試験の前半に集中する傾向
一方で、
オスの犬では 1分間を通して表情変化が持続する傾向 が観察されました。
これらの結果から、
表情の出方や持続時間には、性差や個体差がある可能性が示唆されています。
🧠 行動診療科から見た「表情」の意味
行動診療では、
行動そのものだけでなく、
・その行動が出る前に
・どんな表情をしていたか
・どんな状態でその行動が起きたのか
をとても大切にします。
研究で示されたような
報酬刺激に対して表情変化が現れる状態は、
✔ 期待
✔ 興味
✔ 安定した注意状態
といった、
学習が進みやすい土台の状態と重なることが多くあります。
一方で、
😰 不安
😟 緊張
😨 恐怖
が強い状態では、
新しい行動を学ぶことや、練習そのものが負担になってしまうこともあります。
🌱 表情とつながる「わくわく脳」という考え方
当院の行動診療では、
この 期待・興味・安心 が保たれている状態を、
✨「わくわく脳」✨
と呼んでいます。
✔ 表情がやわらいでいる
✔ 目線が前向き
✔ 刺激に対して自発的に関わろうとする
こうした状態は、
行動変容を進めるための スタート地点 です。
表情を観察できるようになると、
「今は練習に適したタイミングかどうか」
を判断しやすくなります。

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・わくわく脳をどう作り、どう育てるのか
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🏠 おうちでできる表情観察のヒント
ぜひ、日常のこんな場面で
犬のお顔を観察してみてください 👀✨
・ごはんの前
・おもちゃを出したとき
・お散歩に行く直前
・名前を呼んだとき
写真や動画にすると、
「こんな表情をしていたんだ」
という気づきが増えてきます 📸
🌼 まとめ
この研究から分かるのは、
犬は
好きな刺激に対して、特定の表情変化を示す
ということです。
その表情を読み取ることは、
✔ 今の状態はどうか
✔ 学習しやすいタイミングか
✔ 無理がかかっていないか
を考えるヒントになります。
「行動を見る」だけでなく
「その前の表情を見る」
そんな視点を、
ぜひ日常に取り入れてみてください 🐾
📚 参考文献
Applied Animal Behaviour Science
Identification of facial expressions in response to rewarding stimuli in dogs
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